卵・小麦アレルギーでも食べられるコンビニごはん

外出先で急遽宿泊することになった。

アレルギー対応外食チェーンがない地域に来てしまった。

 

そんなときに使えるコンビニごはんのリストです。

1. セブンイレブン

さばの塩焼き

7premium.jp

神です。これはアレルギーっ子のための食べ物と言っても良い。

なにしろ骨がない。柔らかくて食べやすい。しかも高タンパク。

温めは電子レンジでOK。そしてうまい。醤油不使用。

小さい子が食べやすく、そして調理も電子レンジだけで美味しく食べられる。

 

金のウインナー

www.sej.co.jp

その次がこれ。こちらも電子レンジで加熱調理ができるウインナー。

電子レンジ対応の容器がついてこないウインナーのほうが安価ですが、こちらはこの容器分の価値はあります。ただし、ウインナーを噛み切れるくらいの力がある子におすすめ。余ったら大人のおつまみ行きにできます。

 

塩むすび

www.sej.co.jp

むしろ具が入ってないご飯のほうがアレルゲンを気にしなくていい。そんなときこそ塩むすびです。

 

2. ローソン

www.lawson.co.jp

ローソンにもありました。さばの塩焼き。

こちらはセブンイレブンのものよりも塩分控えめ、子供に安心してあげられる味付けとなっております。

ちなみに空腹時のわが子に差し出したところ、もっともっとと要求され続け、あっという間に80gペロッと食べきってしまいました。これでタンパク質15g。つよい。

 

www.lawson.co.jp

もちろん塩おにぎりもあります。心強い....。

 

3. ファミマ

調査中。

 

4. ミニストップ

ミニストップはアレルギーの検索がしやすくていいですね。

www.ministop.co.jp

 

 ホットスナック系は揚げ油共有のため混入アウトの時期は難しいかもしれませんが、混入OK程度になればフライドポテトのたぐいは食べられそうです。

 アイスクリームやパフェ系はカップに盛ってもらうとアレルギーがあっても食べられるようなので、夏頃チャレンジしてみたいですね。

 

 なお、おにぎりやお惣菜などは確認できた範囲ではあまり食べられそうなものはありませんでした。

 

5. 番外編(市販のおやつ)

 コンビニで買える市販品で、卵・小麦アレルギーでも食べられるものをまとめました。

 

(1)じゃがりこ

じゃがバター、チーズ、サラダ味であれば、卵・小麦不使用。

2才児に一人で食べさせるにはやや危ない硬さではありますが、親の見守り下ならなんとか安全に食べさせられます。

 

(2)マシュマロ

卵不使用タイプのゼラチンのみでできている商品もあるので、そちらであれば食べられます。

 

(3)飲むヨーグルト

高タンパクなおいしいドリンクおやつ。

2才児用高タンパク質作り置きおやつ

 1歳半〜2歳児が食べやすい高栄養なおやつが開発できましたので、レシピを共有します。実質「幼児向けプロテインバー」になっています。

 うちの子はあんこ味が大好きなのであんこ味のレシピを記載します。

 

 

1. 材料

ぐんぐん(フォローアップミルク) 30g

ホエイプロテインパウダー 7g

タピオカ粉 26g

白玉粉 16g

乾燥おからパウダー 6g

砂糖 20g

塩 小さじ1/8

粉ゼラチン 小さじ1/2

チューブマーガリン 3g

あんこ 40g

水 65ml

 

 なお、材料のg数が微妙なのは、それぞれの粉を特定のスプーン(ウィダーのマッスルフィットプロテインについてくる黄色いスプーン)で測量しているためです。

 

2. 作り方

  1. 上記の材料をすべて混ぜてよく練ります。
  2. 混ぜてできたものを、シリコンの型に流し込みます。
  3. フライパンに1cmくらい水を張ります。
  4. フライパンの中にいい感じの土台を入れ、その上にシリコン型を置きます。
  5. 15分ほど中火で加熱します。
  6. 15分経ったらフライパンから取り出します。
  7. 型をひっくり返して中身を取り出します。
  8. 手に持ちやすいサイズに切り分けます。
  9. できたては熱いので、少し冷ましてからあげましょう。

 

3. 特徴

  • 冷めてから食べても美味しい→朝作ってからお昼食べたりしても美味しく食べられる。外出時のおやつとして持参しやすい。お弁当にしても可。
  • チューブマーガリン、あんこ以外はほとんど粉ものでできており、保存性が高い材料で作れる。
  • 卵、小麦不使用のため、アレルギーにも対応。
  • おからを入れることで、食物繊維やソイプロテインも摂取できる。また、おからが入ることで餅の膨らみを維持しべちゃっと潰れないようになっている。
  • 携帯食料としても利用可能。
  • まとまりがあり、崩れにくく、こぼれにくい→車の中で食べても車内を散らかさない
  • 餅でできているが、タピオカ粉やおからパウダーのおかげで歯切れがよく喉に張り付きにくい→小さい子でも比較的噛み切りやすく飲み込みやすい。
  • 実質「子ども用プロテインバー」
  • ゼラチンを入れることで、さらにまとまりが良くシリコンからの剥がれがよくなっている。(なくても作れるがややべたつきやすい)
  • タピオカ粉のみ、白玉粉のみでも作れますが、小さい子が食べるならタピオカ粉のみに置き換えることを推奨します。(白玉粉はやや伸びる性質があるため)

 

4. 栄養価

 このレシピで作ったあんこ蒸し餅の栄養価を、1-2歳に必要な1日あたりの栄養価の割合で見てみますと、以下のようになります。

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書

  • エネルギー:430kcal, 1日分の45%
  • タンパク質:12g, 1日分の60%
  • ビタミンB群:1日分の30〜40%
  • ビタミンC:43%
  • ビタミンA:27%
  • ビタミンD:75%
  • ビタミンE:51%
  • ビタミンK:10%
  • 葉酸37%
  • 鉄:7g, 40%

 

 アンパンマンウインナーが1本あたりタンパク質1.3gなので、このあんこ蒸し餅をすべて食べきり、そしてアンパンマンウインナーを6本も食べると、その日のたんぱく質量はほぼ推奨量100%(約20g)になります。

www.foodlier.co.jp

 ほかのおかずとの兼ね合いや、主食をどれくらい食べるかにもよりますが、このあんこ蒸し餅を食べた日は主食控えめにしておかず多めにする、などのバランスを取るとよいと思います。

 

5. レシピ開発のきっかけ

詳細はこちらにまとまっています。

fkfkn53.hatenablog.com

 

材料の検討についてはこちら。

この時点と比較すると、今回のレシピはやや材料比が変化しています。

fkfkn53.hatenablog.com

 

プロテインパウダーを使用してる理由についてはこちらをご参照ください。

fkfkn53.hatenablog.com

 

6. プロテインバーとして

 大人用のプロテインバーは、1つあたりおおよそ10g〜15g、多いもので20gほど摂取できるものが多いです。

 成人の体重を約60kgと仮定すると、必要なタンパク質摂取量は1kgあたり1gとされておりますので、60g/日が必要ということになりますね。

 そうすると、10gのプロテインバーであれば、1日分の17%を、20gのプロテインバーなら33%のたんぱく質をカバーしてくれるというわけです。

 

 今回のレシピで作れるあんこ蒸し餅は、これ1つで1-2歳児の1日分のたんぱく質60%をカバーしています。なので、これで1食分にするとやや多めになりそうですが、2回に分けて食べるとちょうどよい程度になると思います。

 我が家でもこれをいっぺんに食べきるのではなく、ひとまず作っておいて、あとで散歩に出かけるタイミングで持っていったり、保育園のお迎えのときに持参したりなど、分散して食べています。

 

 味としてはなかなか美味しく、大人もパクパク食べられます。なので子供が成長してきたときのおやつのレパートリーとして持っておくと、栄養もカバーしながらおやつを楽しめると思います。

タピオカ粉、白玉粉の比較実験

 今回は、「小麦と卵のアレルギーがあり小麦粉が使えない子供のために、代わりとして使いやすい粉はなにか」について実験を行った話をまとめました。

 結論としては「食感の好みと入手難易度と値段で選んで良いんじゃない?」ということになりそうです。なお私はタピオカ粉が好きです。

 

 これまでの経緯についてはこちらをご参照ください。

日持ちするレシピが必要となった経緯について、と、デンプンの性質についての話

fkfkn53.hatenablog.com

 

1. 実験の背景

 冷めても美味しい蒸しパンのレシピを開発するにあたって、試行錯誤を重ねる中で、「もしかしてタピオカ粉100%のほうが美味しいのでは?」という可能性に行き着きました。

 しかしながらこれはレシピ開発中の試行錯誤の中で観測したものだったので、今回は改めて(ほぼ)同一条件で作成しなおし、粉ごとによる性質の違いを並べて比較し再検証することにしました。

 

 なお、白玉粉、タピオカでん粉のどちらもベーキングパウダーを加えたときのほうが食味が悪かったので、今回はどちらもベーキングパウダーを加えずに作成しました。粉が異なっていること以外、ほかの材料は(ほぼ)同一条件で蒸しパンを調理しています。

 

2. 実験の材料

 以下の2種類の蒸しパン生地を用意し、シリコン型に入れ15分間蒸して調理しました。

 なお、実際の調理の手間を考え、実際の計測はg単位ではなく「スプーン単位」で計測を行っています。そのため、タピオカ粉白玉粉の重量は同一となっていません(白玉粉のほうが密度が高いため)。

 また白玉粉の重量が多いことに対応するため、タピオカ粉のレシピよりも+5ml水を多くしてあります。

 

(A)タピオカ粉レシピ

ぐんぐん(フォローアップミルク) 30g
ホエイプロテイン 7g
タピオカ粉 40g
ドライおからパウダー 6g
砂糖    25g
塩     小さじ1/8
チューブマーガリン 3g
あん   40g
水  60ml

 

(B)白玉粉レシピ

ぐんぐん(フォローアップミルク)  30g
ホエイプロテイン   7g
白玉粉   49g
ドライおからパウダー  6g
砂糖    25g
塩     小さじ1/8
チューブマーガリン  3g
あん    40g
水    60ml+5ml

 

材料にホエイプロテインを使用していることについては、こちらの記事をご参照ください。

fkfkn53.hatenablog.com

 

3. 蒸しパンの比較

(1)調理前

 白玉粉の密度が高いことにより、水を5ml多く加えていましたが、それでもなお白玉粉レシピのほうが、混ぜる際にやや固い感触がありました。

(2)調理直後の仕上がり

 調理直後、シリコン型から剥がす際の時点で、以下のような違いがみられました。

(A)タピオカ粉:シリコン型に付着が強く、一部付着が残る。

(B)白玉粉:シリコン型からの剥がれがよい。

 加えて、白玉粉のほうが「米くささ」が強く、合わせる味によっては相性がわるい場合も考えられました。

 

 また、実際にフォークで切ってみたところ、タピオカ粉のほうがやや強い抵抗感が得られました。

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切断時の断面の比較

 実際に食べた食感については、

(A)タピオカ粉

:ある程度柔らかさがあり、伸びはない。口の中で噛みちぎれるが、その際にもちもちとした食感が得られる。パサツキやボソボソとした食感は無い。口の中でバラバラになる感じはない。舌触りはしっとりしている。

 

(B)白玉粉

:ほどよい硬さがあり、噛み切ったときの歯切れが良い。タピオカ粉に比べもちもちとした食感は比較的少ない。

 

 といった違いがありました。

 

(3)調理から1時間後

(A)タピオカ粉

:調理直後と比較して、さらに弾力が増す。もちもちとした食感が強まる。ボソボソしたり崩れたりする様子はない。ベタつくような粘り気はない。

 

(B)白玉粉

:歯切れの感覚はタピオカ粉よりも少しだけ柔らかい。ただし調理直後よりも粘り気が出てくる。噛んでいると歯に付着するようなベタベタ感。全体のまとまりはよい。

 

 白玉粉の食感についてはいい表現が思いつかないのですが、青森県民としては「ねかねかする」という表現に近い食感をしています。キャラメルやソフトキャンディほどの粘着性ではないのですが、それの方向に近い付着感はあります。

 

 個人的な好みの問題にはなりますが、タピオカ粉に関しては「冷めてからのほうがもちもちして美味しい」というくらい、もちもち度が増しています。この点については、作り置きして時間をかけて食べる、という本来の目的と合致していると考えます。

(4)調理から7時間後

(A)タピオカ粉

:1時間後とあまり差がない。歯切れがよく食べやすい。適度に弾力がある。ボロボロくずれる様子はない。押しつぶすと弾力により元の形に戻る。潰してもかけらがこぼれる様子はなく、まとまりがよい。

 

(B)白玉粉

:こちらも、1時間後とあまり差がない。「ねちっ」とした歯切れ感。とはいえ食べやすい範囲。こちらは押しつぶすと元に戻りにくく、凹んだままになる。しかし砕けてボロボロにくずれる様子はない。潰してもかけらがこぼれる様子はなく、まとまりはよい。

 

4. 食感の違いを生む理由についての考察

 ここからは、今回の実験を行うにあたって調べた内容について記載していきます。

文献としては主にこちらを参考にしています。

 

 でん粉は、そのできる環境によって地上(穀類)と地下(イモ類)の大きく2つに分けられるそうです。下記に、文献の内容について表形式でまとめたものを添付します。

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地上デンプン、地下デンプンの性質の違い

 今回使用した白玉粉はもち米からできているので「地上(穀類)デンプン」に、タピオカ粉はキャッサバからできているので「地下(イモ類)デンプン」に分類されます。この、「どこでできたデンプンか」という点は、老化のしやすさにも影響することについては、前回のブログ(「冷めてもしっとりふわもち」のための検討 - 子育て備忘録)でも言及しています。

3) アミロース含量
 デンプンの成分としては、アミロペクチンよりアミロースのほうが老化しやすい。デンプンの種類としては、コーンスターチや小麦などの穀物系のデンプンのほうが、タピオカなどの芋系のデンプンに比べ、老化しやすい性質がある。

 

 今回使用した白玉粉は、もち米からできているためアミロペクチン100%であり、アミロースを含まないため老化はしにくいのですが、アミロースを含んでいるはずのタピオカ粉白玉粉と互角の食感を保っているのは、イモ類デンプンゆえの老化しにくさのためであると考えられます。

 

 ちなみに、このような「地上/地下デンプンの老化のしやすさの違い」の原因としては、*1によりますと、地上(穀類)デンプンは、地下(イモ類)でん粉と比べると内部油脂含量が高いことも影響しているとのこと(p104)。

*2によると、米デンプンに含まれる脂質は、うるち米・もち米ともに1%前後なのだそう。

 タピオカでん粉に含まれる内部油脂の正確なデータは得られませんでしたが、100gあたり0.2g*3というデータもあることから、そこから計算すると0.2%と推測されます。

 

 そのため、おそらくタピオカ粉と同程度のアミロースが含まれている地上(穀類)デンプンを使用しても、同様の食感は得られないことが考えられます。

 

 *4の図を下記に引用します。これはあくまで小麦粉に何のデンプンを足すとどう食感が変化するか、という図になります。しかしこれを参照すると、「タピオカでん粉では硬さは同程度で粘りが増す」「もち米デンプンでも粘りはやや増すが、柔らかくなる」といったことが読み取れます。

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 今回実験で作成した蒸しパンも、タピオカ粉のほうがより弾力があり、白玉粉のほうは弾力に乏しい食感がみられました。この違いが、上記における「硬さ」の指標に近いのかもしれません。

 

 *5では、米粉どうしでの物性を比較しています。こちらを参照しますと、白玉粉の粘度は最大でも250RVU程度のようです。これは、砂糖を追加しても粘度に大きな変化はみられませんでした。またこの他に、白玉粉の特徴として、「柔らかく、凝集性は高い(=まとまりがよい)が付着性が低い(=ベタベタしない)」という特徴があるようです。

 

 上記の「付着性の低さ」は、白玉粉蒸しパンをシリコン型から剥がす際に付着がなかったことからも裏付けられるかもしれません。また、凝集性の高さは「ねかねか」した食感につながっているかもしれません。

 

 *6の方でも、もち米とうるち米の粘度を比較しています。もち粉と上新粉に相当する粉を使用して比較したようです。

 ※白玉粉はもち粉よりもやや精製されたものになります。

 こちらの論文によると、もち米粉の粘度は最高で200BU程度、うるち米粉では800BU程度の粘度があったようです。この結果だけでは「うるち米のほうが粘りがある」ことになってしまうため、やや違和感があります。

 しかしここから更に精製してデンプンの粒にまでしてしまうと、今度は逆にモチデンプンで420BU、ウルチデンプンでは160BUとなり、モチデンプンのほうが粘度が増したとのことです。

 

 では、タピオカでん粉の粘度はどうかと言いますと、*7のp68のグラフによれば、タピオカでん粉は1000BU程度の粘度を持つそうです。片栗粉(=ばれいしょデンプン)は3000BU近くあるため、それに比べればさほど粘度が高くないようにもみえますが、それでもなかなかの値です。

 ↓こちらのページでも同じグラフを確認することができます。

#276 でん粉の性質その⑤ | 木下製粉株式会社

 またタピオカでん粉では砂糖を添加すると粘度が上がり、また冷却してもその粘度が失われにくいという性質もあります。(p83)これにより、糊化してから放置してもゲル化しにくい(p32)ことから、時間が経っても「もちもち」を維持できるのかもしれません。

 

 上記の値については、同様の条件で実験を行っていないことから単純に数値の大小だけで比較することはできませんが、「実は白玉粉ってタピオカでん粉に比べたら粘度が低いのかも?」くらいのことは予想できそうですね。

 

 「粘度」や「硬さ/やわらかさ」、「凝集性」や「付着性」といった指標が、実際の食感とどのように関連しているのかについての詳細は見つけられませんでしたが、これらの違いが今回のような食感の差を生み出したものと予想されます。

 

5. 値段

 さて、持続性について考えるときの重要な要素として価格という問題があります。

 ざっと調べた限りですが、白玉粉はその工程に一手間かかっている(水に漬ける→すりつぶす→搾る→晒して乾かす→砕く)こと、また穀類であることからやや高価な傾向があるようです。

 その一方で、タピオカ粉はおおよそ片栗粉(ジャガイモデンプン)と同程度の価格で販売されています。GABANなら1kg 800円しないくらい。

 理由は、タピオカ粉の原料となるキャッサバは東南アジアなどで多く作られていること、そして芋部分が大きくて収量も多く、かつデンプン以外の成分が少ないため、精製しやすいなどの理由から、比較的安価で販売されているようです。

 

6. 結論

 実際に作ってみて思いましたが、どっちもそこそこ美味しかったです。どちらも7時間経ってからでもそれなりに美味しく食べられたことを考えると、作りおきの食料としてはかなり優秀なのではないでしょうか。

 なので、どちらの粉を使用するのかについては、完全に食感の好みと粉の入手難易度や値段で選んでいいのでは?と思いました。

 なお私はタピオカ粉のほうが食べやすく、無臭で、そして安かったので、しばらくはタピオカ粉を使用すると思います。

*1:高橋 幸資, 『でん粉製品の知識 改訂増補』

*2:間野 康男, 藤野 安彦『米澱粉中の結合脂質』, 澱粉科学 22巻 (1975) 1 号

*3:日本食品標準成分表

*4:高橋 禮治,『デンプン質食品の食感』高分子, 2001 年 50 巻 10 号 p. 711-714

*5:高橋 節子, 近堂 知子, 平尾 和子『和菓子用米粉の物性と調理法に関する研究』, 日本調理科学会誌/46 巻 (2013) 2 号

*6:庄司 一郎 , 倉沢 文夫 『米ならびにでんぷんのアミログラフによる粘度特性について』, 家政学雑誌 32(3), 167-171, 1981

*7:高橋 幸資, 『でん粉製品の知識 改訂増補』

青森県 小麦・卵アレルギー対応 外食メモ

外食先として利用できるサービスをメモしておきます。

 

 

1. スプーンで食べられるくらい

(1)ガスト

キッズカレー、ねぎとろごはんなど。

低アレルゲン キッズカレープレート | キッズ/お子様メニュー | ガスト | すかいらーくグループ

低アレルゲン ねぎとろごはんプレート | キッズ/お子様メニュー | ガスト | すかいらーくグループ

※生魚は3歳以上のほうが良いかもしれません

[店舗]

弘前市:3店舗(駅前、城東、樋の口)

青森市:2店舗(新町、浜館)

五所川原市:1店舗

八戸市:2店舗(類家、沼館)

 

(2)ココス

低アレルゲンメニュー | ココス ファミリーレストラン [COCO'S]

ドリア、カレー、ハンバーグなど。

米粉パンやいちごアイスも選択できます。

 

[店舗]

https://as.chizumaru.com/cocos/articleList?account=cocos&accmd=0&adr=02&c1=30

弘前市:2店舗(茜町、高田)

五所川原市:1店舗

三沢市:1店舗

十和田市:1店舗

 

(3)びっくりドンキー

乳・小麦・卵を使わないハンバーグ|びっくりドンキー

アレルギー対応ハンバーグとしては結構美味しいらしい?

 

[店舗]

青森市:3店舗(青森西、浜田、青森東)

八戸市:2店舗(城下、湊高台)

弘前市:1店舗

 

(4)CoCo壱番屋

特定原材料(7品目)を使用していないカレー(ライス100g) | ココイチのメニュー | カレーハウスCoCo壱番屋

食べる前までパウチで提供してくれるらしい。

青森市:1店舗

弘前市:1店舗

八戸市:1店舗

三沢市:1店舗

 

(5)吉野家

ミニカレーセット | 吉野家公式ホームページ

ただしカレーにはバナナの使用ありのため、うちの子は利用できず。

 

(6)すき家

お子様カレーすきすきセット(店内) | すき家

アレルゲンは鶏肉のみ。店内調理器具共用。

 

(7)マクドナルド

サイドメニューのみ。

アレルギー検索 | メニュー情報 | 私たちの責任 | McDonald's Japan

卵・小麦不使用でテイクアウトしやすいものとしては、

  • マックフライポテト
  • ハッシュドポテト
  • サイドサラダ
  • えだまめコーン(3歳以上推奨)
  • ヨーグルト

など。

なお、ポテトは専用のフライヤーで揚げているため、ポテト以外のアレルゲンと揚げ油が共有されていることは無いそうです。

揚げ油 | よくあるご質問 | McDonald's Japan

 

ドリンク系はだいたい大丈夫で、ジュース類はもちろん、マックシェイクも大丈夫。

 

[店舗]

青森県内には21店舗ある。

 

 

2. 手づかみ食べ、厚みのあるもののかじり取りができるくらい

(1)モスバーガー

低アレルゲンメニュー | メニュー | モスバーガー公式サイト

ポークサンド、ポークロールが選択可能。

ひとくちが大きくなってきた子供じゃないと難しいかも。

 

モスバーガーでは低アレルゲンメニューにもおもちゃがつけられるそうです。

また、マクドナルドのハッピーセットを買って、ハンバーガーをこちらの低アレルゲンバーガーにすり替える、という手段を取っている親御さんもいらっしゃるようです。

 

※ちなみに、モスバーガーのフライドポテトは卵・小麦と揚げ油の共有あり

アレルギー情報 | フレンチフライポテト | モスバーガー公式サイト

 

また、モスバーガーではデザート類も扱っています。

工場が共通のため厳密には低アレルゲンメニューではありませんが、材料には小麦・卵は含まれていません。

www.mos.jp

 

[店舗]

青森県内に13店舗

青森市:4店舗(佃、大野、柳川、浪館)

弘前市:2店舗(駅前、城東)

八戸市:3店舗(三日町、石堂、湊高台)

五所川原市:1店舗

十和田市:1店舗

むつ市:1店舗

おいらせ町:1店舗

 

(2)ケンタッキーフライドチキン

低アレルゲンチキンセット|ケンタッキーフライドチキン

イートインのみ。

低アレルゲン骨なしケンタッキー、オレンジジュース、米粉パン、バナナケーキのセット。

うちの子はバナナアレルギーもあるのでバナナケーキのみ取り分けが必要ですね。

 

※ちなみに、KFCのポテトは小麦粉を使用しています。

コールスローサラダは卵を使用。

※コーンサラダは「店舗の調理工程・器具を共有するもの」のみ。

 

製品情報一覧|ケンタッキーフライドチキン

 

[提供店舗]

低アレルゲンメニュー対応店舗のみ。

2022年3月20日時点では、

イトーヨーカドー青森店(青森市浜田)

の1店舗のみ。

 

(3)ステーキ宮

メニュー | ステーキ宮 | ステーキ&ハンバーグレストラン

キッズメニューには低アレルゲンハンバーグあり。

また、大人用のステーキも、タレ類をかけなければアレルギー的には問題なし。

なので、「塩コショウのステーキ」が食べられる年齢になったら、普通のステーキメニューも食べられるようになると思われます。

 

3. 海鮮系

くら寿司

かっぱ寿司

スシロー

→上記の回転寿司チェーンでは品目ごとにアレルゲンがpdfで公開されているので、行く前に食べられるメニューをリストアップしてから行くと良いかもしれません。

 また、各社とも入店前に予約できたり、ネタごとに注文したりすることもできるため、アレルゲンが問題ないネタのみセットでオーダーして食べるのもよいかと思います。

 

4. スイーツ系

(1)サーティーワンアイスクリーム

 店頭で盛り付けてもらうことはできませんが、ポーションカップの中から商品を選ぶことでアレルギー対応の商品が選べたりします。

アレルギー・エネルギー・栄養成分|商品紹介|[B-R サーティワンアイスクリーム]

 また、アイスケーキも小麦・卵不使用の商品がいくつかあるので頼もしいです。

 

[店舗]

青森市:3店舗

おいらせ町:1店舗

五所川原市:1店舗

八戸市:3店舗

弘前市:2店舗

むつ市:1店舗

 

(2)ミスタードーナツ

ふかふか焼きドーナッツ プレーン|ドーナツ・パイ|ミスタードーナツ

焼きドーナツが冷凍で販売されています。店頭で買えるか今度確認してみます。

[店舗]

青森市:2店舗

弘前市:2店舗

八戸市:3店舗

五所川原市:1店舗

むつ市:1店舗

つがる市:1店舗

 

5. 青森県内にないもの

アレルギー対応メニューはあるけれど...というお店

 

ロイヤルホスト:北海道もしくは仙台市

デニーズ:北限が福島

ジョイフル:北限が宮城

ジョナサン:詳細不明だがなさそう

不二家レストラン:東北だと仙台のみ

やよい軒:東北は宮城県のみ

木曽路:関東まで行かないとない

 

 

「冷めてもしっとりふわもち」のための検討

 今回は、卵と小麦アレルギーがある子どものために、栄養価を満たし、食べやすく、かつ冷めても美味しい味を実現するために収集した情報について整理した内容をまとめた記事となります。

1. お弁当イベント発生

 2月某日。私達夫婦の前には、「子供のお弁当」という課題が立ちはだかっていました。きっかけは、保育園の調理師さんが濃厚接触者となってしまい、給食が停止したこと。それ故に、子供のためにお弁当を用意することになりました。

 私達は既に、「高タンパク質おやき」や「高栄養パンケーキ」「高栄養蒸しパン」などのレシピを開発していましたが、いずれも「冷めると固くなってしまい、子供が食べない」という問題点を抱えていました。うちの子はおにぎりはまだ上手に食べることができません。保育園では各園児ごとに電子レンジをつかうことはできず、また、秘密兵器であったカロリーメイトゼリーについては、保育園側からもやんわりと「できれば別のものを......」と言われています。

fkfkn53.hatenablog.com

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 そのため、以下の条件を満たす料理を考案する必要がありました。

  • 卵、小麦アレルギーに対応している
  • 手づかみ食べができる
  • 適度なやわらかさやまとまりがあり、バラバラに砕けにくい
  • 冷めてもおいしい
  • 栄養価は、1日分の1/3をカバーすする
  • できれば保存性のよいもので作りたい

 そこで我々は、さらなるレシピ開発のために、食材の性質について学び直すことにしたのです。

 

2. 小麦と卵という理想のタッグ

 そもそも我々にとっての禁じ手となっている、小麦と卵の性質についてまず確認します。スポンジケーキの生地は、私達が求めている「ふかふか」を維持している代表格といえるでしょう。

 「膨化食品の膨化メカニズム」*1によりますと、

卵、特に卵白は泡立てると気泡を抱き込む性質を持っています。これを卵(卵白)の起泡性と呼んでいます。このとき、砂糖は卵の気泡を安定化させる働きがあります。
(中略)
小麦粉には、グリアジンとグルテリンというタンパク質が含まれており、小麦粉を水で捏ねると非常に弾力のあるグルテンが形成されます。このグルテンとデンプンが網目構造を作り、膨らんだ状態を支えています。

というわけで、これを簡単にまとめると、

 

卵の起泡性+砂糖による気泡の安定化

↓加熱

気泡の膨張

膨張した構造をグルテンとデンプンで網目構造をつくり支持

グルテンが多すぎると膨らみきらない

 

ということのようです。

 しかしながら、卵アレルギーは卵白のほうが抗原が強く、小麦アレルギーは小麦のグルテンに反応してアレルギーが出ています。そのため、スポンジケーキのふかふかを構築するための2大巨頭が使用できない、ということになるわけです。

 

3. デンプンの老化問題

 さて、小麦であろうとなかろうと、デンプンを扱う以上、意識しなければならないポイントがあります。それは、「デンプンは老化する」という点です。

 デンプンには、いわゆる「美味しくなる」とされる「α化」という現象があります。これを専門的には「糊化」といい、水分とともに加熱することでねばりやとろみが出てくることのことを指します。

 一方で、一度加熱したでんぷんには「冷めると美味しくない、ぼそぼそになる」という性質もあります。これをでんぷんの「老化」といい、*2によりますと、

 一方、老化現象は、温度が低くなることにより、糊化したデンプンの鎖がよりエネルギー的に安定な状態に戻るためにお互い水素結合を作り、再び会合する現象と考えられている(図2)。日本語では、“老化”というが、英語では、“retrogradation” と呼ぶ。“retro-”とは“さかのぼって”、“gradation”は、“徐々なる変化”という意味で、デンプンが糊化した状態から、徐々に糊化する前の結晶構造に近い形に戻っていくという意味をとることができる。ただ、完全に糊化する前の結晶状態に戻ることができるわけもなく、一般に老化したデンプン食品は、食感が硬く、ぼそぼそとしたものとなり、見かけも透明感が失われ、離水が起きることもある。

とのことです。

 我々が片栗粉(ばれいしょでんぷん)をベースに作っているおやきや蒸しパンやパンケーキなどもこの例外ではなく、やはり冷めると固くなったりぼそぼそになったり、パサパサになったりします。

 デンプンの老化に影響を与える因子として、*3では4つの点が挙げられています。

1) 温度
 水が凍結しない程度の低温が最も老化しやすいと考えられるため、食品を冷凍する場合は、この温度域を素早く通過させてあげることが必要である。

2) 水分
 50~60%の時が最も老化しやすいと言われている。水分を極力減らした食品である即席麺やせんべいなどは老化が起きない。

3) アミロース含量
 デンプンの成分としては、アミロペクチンよりアミロースのほうが老化しやすい。デンプンの種類としては、コーンスターチや小麦などの穀物系のデンプンのほうが、タピオカなどの芋系のデンプンに比べ、老化しやすい性質がある。

4) 共存物質
 糖質や一部の乳化剤は老化を抑える効果がある。また製パンなどでは、β-アミラーゼなどのデンプン分解酵素とデンプンを併用することにより、老化を遅延させる工夫が取られる。
 しかし、老化を完全に抑制することは難しく、加工デンプンを使うこととなる。

 つまり、

  • 水分を含ませて
  • あつあつの蒸しパンやおやきを作り
  • お弁当用に冷ます

行為は、できた料理のデンプンをさらに老化させる行為と言えます。

 では、お弁当に必要な作成状況の中でもなんとかできる手段はないかについて検討しました。

 

4. 老化防止酵素

 スーパーで和菓子を買っても固くなっていない理由、それが酵素です。

 たとえば、大豆由来のβアミラーゼという酵素を使用してデンプンをやや分解することで、時間が経っても固くなりにくいようにすることができます*4

 しかしながら、やはり酵素はタンパク質でできているため、高温状態では失活してしまいます。例えばこのβアミラーゼは製菓用に市販品も販売されているのですが、こちらを見ても、耐熱温度は90℃までとなっています。

【楽天市場】【P3倍 21日20時〜28日9:59まで】 和菓子用老化防止剤製剤 ニューモチエース100 1kg(和菓子用小麦蛋白素材/老化防止剤):パン・製菓材料とはとむぎの半鐘屋

 一度加熱し糊化した後のモチなどに混ぜ込んで使用するのにはいいのですが、おやきや蒸しパンなど、加熱しながら成形する食品には使用できません。

 

5. 加工デンプン

 コンビニの冷やしうどんがいつでもモチモチしているのは、この加工デンプンを使用しているからなのだそうです*5

 加工デンプンには酢酸デンプンやヒドロキシプロピル化デンプンなどがありますが、こちらは市販品がみつかりませんでした。一般家庭でこれを使用するのは困難なようです。

 

6. アミロース含量

 というわけで、一般家庭でできることは「アミロースの量を調整する」のが限界なのかもしれません。*6の表より、我が家で使用するデンプンについて着目してみたところ、

 「もち米最強」ということがわかりました。もち米はアミロースが含まれていないために、冷たい状況でももちもちを保てるため、白玉は冷たくてももちもちになるそうです*7

 つまり、もち米をメインで使用すれば、アミロースによる老化を可能な限り防ぎ、冷めてももちもちを保てると思われます。

 

 あと、良かれと思って使っていた片栗粉が、「冷めてから食べるもの」に使用するのには向いていないくらいには、かなりアミロースが多いということも勉強になりました。調理してすぐ食べるシチュエーションでは片栗粉は便利ですが、冷めてから食べることを考える場合は、もち米由来のものを使用するのが良いでしょう。

 

7. もち米パウダーの種類

 さて、ではもち米のアミロペクチンを材料として使用するにはどういう食材を買えばよいのか。

 もち米をパウダーにしたものとしては、「白玉粉」が該当します。また白玉粉とは別に「もち粉」というものもあるようです。両者の共通点は、非加熱のもち米を製粉していることにあるようです。それぞれの特徴としては、以下のようになります。

  • 白玉粉:粒子が細かい。やわらかい。冷やしても固くなりにくい。時間が経っても固くなりにくい。消化しやすい。やや高価。
  • もち粉:粘性が高く、もちもちしやすい。

 なお、「上新粉」はうるち米由来のため、アミロースが多いことになります。だんご粉は、もち米とうるち米ブレンドしたものだそうです。もち粉などと比べると、やや弾力が出るそうです*8

 実際にこの4つの粉を作成したページがありました。性質の違いが実例つきで見やすく参考になります。

何が違うの? 「上新粉」「白玉粉」「だんご粉」「もち粉」を自分で作る - ぐるなび みんなのごはん

白玉粉、もち粉、上新粉、だんご粉の違いを知ろう : Z-SQUARE | Z会

 

 また、加熱しα化したもち米を製粉したものもあるそうで、下記のような種類があるそうです*9*10

  • 道明寺粉:蒸したもち米を乾燥し荒く砕いたもの
  • みじん粉:道明寺粉を細かく粉砕したもの。
  • らくがん粉:道明寺粉を炒ったもの
  • 寒梅粉:蒸したもち米を餅にして焼き、粉砕し粒を揃えたもの
  • 上南粉:蒸したもち米を乾燥→粉砕→200℃で焙煎し膨化させたもの
  • しんびき粉:蒸したもち米を乾燥→粉砕→砂とともに焙煎。落雁などに使用

 

 加えてこれらとはまた別に、「製菓用米粉」という枠があるようです(いわゆる洋菓子やパン用に販売されているもののようです)。これらにグルテンを添加して米粉パンや米麺を作る場合もあるようですね(そうすると小麦アレルギーの子は食べられない米粉パンになりますが......)。

 

8. 次回実験までの課題

 というわけで、我が家の中では白玉粉に白羽の矢が立ったというわけです。

現時点での計画では、

  • 寒天と砂糖で保水し(しっとり)
  • ベーキングパウダーで膨らませ(ふわふわ)
  • おからパウダーで厚みと構造を保ち(ふわふわ)
  • 白玉粉を使用してデンプンの老化を防ぐ(もちもち)

という4段構えで、「冷めてもしっとりふわもち」を目指していきたいと考えています。上手く行ったら、別記事でレシピをまとめます。

 

【2022/3/25 追記】

→実験しました

fkfkn53.hatenablog.com

我が子が旅行に行けるようになるまでのハードルについて整理してみた

もうすぐ2歳。

卵と小麦のアレルギーがあり、食べても良いのは十分加熱した卵黄のみ。

そんな子がいずれ旅行に行けるようになるまでに、どれだけのハードルを超えればよいかについて情報を整理してみました。

1. 緊急時にエピペン®が使用できる

【公式】エピペンサイト|アナフィラキシー補助治療剤 - アドレナリン自己注射薬 エピペン®注射液|ヴィアトリス製薬株式会社|マイランEPD合同会社

 アナフィラキシーが出たときに自分で注射できる薬剤ですね。これを使用した後は病院を受診しなければなりませんが、これがあれば誤食などにより症状が出てしまってもとりあえずは対応ができます。

 こちらのエピペンが使用できるようになるのは、体重が15kg以上の子になります(薬液の濃度の問題と、太ももの筋肉の厚みの問題があるようです)。

 平均体重で見ていくと、体重15kgを超えてくるのは男女ともに4歳以降のようです。なので、4歳以降となるのは確実なようですね。

2. 食物負荷試験が実施できる

 我が子の場合、卵黄について食物負荷試験が実施できましたが、卵白については1g摂食で軽めのアナフィラキシーが出てたので、次できる時期がだいぶ先になりそうです。

 小麦については、食物負荷試験の実施もできないくらいの数値が出ているため、おそらく試験ができることすらだいぶ先になることでしょう。

3. 誤食に耐性がある

 現状では、少量の摂取でも症状が出てしまい、完全除去(揚げ油を共有しているなどの場合も避ける)の対応を取っています。※十分に加熱した卵黄以外

 旅行をする上での最低限の理想としては、「調理器具を共有する、揚げ油を共有する、醤油などの原材料に少量使用されている」などの状況で小麦や卵を摂取しても症状がでない、くらいだと安心感があると思います。原材料さえ確認ができれば、その場で買い食いをすることも可能になると思います。

 

 食物経口負荷試験の手引き2020*1によると、「少量の総負荷量は誤食などで混入する可能性がある量を想定」しているそうです。

 その少量の総負荷量の量というのが、

・鶏卵:加熱全卵 1/32〜1/25相当

 卵白:加熱卵白 1〜1.5g

・小麦:うどん1〜3g

だそうです。

 

4. 結論

 以上より、まずステップとして必要なのは

(1)食物負荷試験ができるくらいまで数値が落ち着いてくる

(2)食物負荷試験で「少量」をクリアできるようになる

(3)エピペンが使える体重(15kg)まで成長する

 の3つをクリアする頃に、旅行について考えることができそうですね。

旅行先クッキング(随時更新)

 子供に卵と小麦アレルギーがあるため、おそらく旅行したら外食もお惣菜買い食いも厳しい。

 他の親御さんだとアレルギーレトルトカレーを持ち込むこともあるそうですが、毎晩カレーというのも子供にとってもきびしいと思われますし....。

 なので、旅行先でも美味しいものを食べるために使えそうな便利グッズについて、今のうちから調べてメモしておこうと思います。

(なお、最初から炊事場がついてる湯治宿とか、コンドミニアムから始める場合も考慮してます)

 

1. YAZAWA ホテルで調理ができるトラベルマルチクッカー

 ホテルの部屋の中で煮炊きができるクッカー。電子レンジ調理でいいものもいろいろと増えてきましたが、鍋が使えるのはつよい。
 

2. リード プチ圧力調理バッグ

 旅行先で圧力調理ができる!しかもディスポ!!洗い物が不要!!!このパックだけ買ってもっていけば(もしくは現地で購入すれば)、それなりの料理ができちゃうんですよ!!!

 アレルギー対応のめんつゆとか醤油とか持参していけば、あとはこれと洗い場(生ゴミ処理できるスペース)があればなんとかなる!!

 

3. 0.5〜1.5合炊きミニ炊飯器

 メーカーはまだ選びきれてませんが、あとになるほどいい商品が出てくると信じてます。
 「ご飯なんて旅行先でレンチンごはん買ってくればいいじゃん」と言うのは簡単ですが、それは食べられるものの選択肢が多い側の発言だと思うのです。
 私としては、そこはやっぱり、アレルギーもちの子にも「旅行の醍醐味」として「旅行先の美味しいものを食べる」という文化を楽しんでほしい。
 だとしたら、アレルギーがあっても楽しめるものって、「現地のお米をその場で炊く」ことなんじゃないかと私は思うのです。
 いろいろと食事に制限があるなかで、「お米だけはこだわっていいし、現地で美味しいものをその場で炊いて炊きたてを味わえる」のを、自分たちの旅行の強みとして楽しめるようにしたいですね。